⓵ 土地や住宅などを、空き家・耕作放棄地対策と合わせて、提供する。
② 都合に応じて、気軽に託児ができるなどの整備をする。
豊かな自然環境や交通の利便性、多くの温かな人々に囲まれた関市は、子育てに最適です。
しかし、子育て世代が住もうとすれば住宅の確保が必要です。土地や住宅がなければ、関市に住もうとしても、かないません。
市街地や住宅街、中山間地域に至るまで、空き家の増加が問題となり、耕作放棄地も増え続けています。これを活用したいのです。
空き家に住むには、生活に合わせたリフォームが必要となりますが、市の補助はわずかです。
耕作放棄地を宅地に転用するには、地主の同意や価格交渉、手続きの簡略化などが必要です。
空き家や耕作放棄地を提供する側と、購入する側の双方が望む条件が一致することはなかなか難しいことです。
多くが合意に至るためには、空き家を提供する物件数を増やし、価格を下げ、市の補助を増やすことです。
関市に子育て世代が住んでもらうためには、多くの方々の協力を願わなければなりません。
関市は、隣近所とのつながりが比較的多いところで、子供のころから慣れ親しんだ方々に囲まれて育っているのではないでしょうか。まちづくりのアンケートに、次のような言葉が寄せられました。
「富野で育ち、結婚、出産し、戻ってきました。子供の頃、すれ違う人みんなに挨拶をしたり、沢山の地域の方々に見守られたりして、温かく育ってきたから、富野で子育てをしたいと思いました。」
国内の同じような立地条件の地域がある中で、なぜ戻ってきたのかといえば、「人」とのかかわりがあったからなのです。
「人」とのかかわりの事例があります。
関市内の市街地地域ですが、祭りの時でも、催しのない地区もあります。そこで、「地蔵祭り盛り上げ隊」と称して、催しのない地区の子供たちを集めて祭りで練り歩きました。
子供たちは、地域に愛着と誇りをもち、所属する喜びを味わったことでしょう。
成長し、自分の本拠地を構えるとき、やっぱり考えるのは「人」とのつながりだと思うのです。
そのような地域なら、「柔軟な託児」も可能なのではないでしょうか。人の子育ては、何万年も前から大勢の中で行われてきました。親子だけでの育児の歴史は浅く、付きっ切りの育児では、ストレスを抱えないはずがありません。多くの方々の協力が必要なのです。
わかくさプラザに託児は可能ですが、市内全域に対応できるだけの機能はありません。
家族だけでは育児が難しいとき、連絡を取り合って託児ができるように、地域ごとに仕組みを設けてはどうでしょうか。
インターネットの時代です。もし、仕事の都合や、急な所要ができた時、心のもやもやが晴れない時、相談したい時、登録によって託児できる方がいらっしゃれば連絡を取り合って依頼すれば子育てをしやすくなります。
費用や安全管理、場所の提供など、様々な課題を乗り越えないと実現できません。それでも、ふるさとの良さに気づいて、 「ここに住む」 方々の支援は必要なのです。